[農業情報マッチョになりたい] ブドウ農家のブログです

果実生産性を維持するために To maintain fruit productivity

ブドウの樹は生き物ですので、寿命があります。
明確には決まっていませんが、おおむね寿命は20年くらいと父親に教わりました。しかし、時として、寿命の前に枯れてしまう樹もあります。それを防ぐためには何に気をつけなければならないのでしょうか?

参考文献:最新農業技術果樹 vol.8

根っこに気を配る

ブドウ農家はブドウを実らせて売る商売でですので、盛果期を長年にわたって維持することが命題です。そのためには、樹全体や結果枝の勢力が適正に維持されなければなりません。花芽分化や結実は樹齢が進むにつれて容易になってくるので問題は、樹や結果枝の勢力の維持をどのように行うかです。

大事なのは、目には見えない、根に気を配ること。根の働きが活発であるかどうかにかかっており、養水分の吸収、アミノ酸などの有機栄養物質や生長ホルモンの合成、冬季における養分貯蔵などの働きがどう維持されるかにかかっています。これらの働きには、細根が重要な役割を果たしますが、細根は寿命が短く、常に更新されるものであるから、毎春の発芽期から新しい根が発生し、多くの若い細根が常に維持されなければなりません。

新根の大切な働き The important function of new roots

ならせすぎ注意

もう一つ重要なのが、ブドウをならせすぎないこと。適正量の終了を守ることです。
葉で生産される同化養分の多くは果実内に運ばれて、その肥大・成熟に利用されます。同時に、そのいくらかは幹や枝、根などの中に残されて翌春の新梢の生長や根の発達に利用され、それらの働きで次の果実生産がなされるわけです。したがって、年々の結果量を適切に守り、翌年への栄養の持ち越しを確保しておくことが、樹勢を維持し、盛果期を維持するのに必要になるのです。

概して、根がしっかり張らない状態で、欲張ってブドウをならせてしまうと樹が悲鳴をあげて枯れてしまいます。
私のような新人農家は、どうしても目先の収入に目がいってしまって、やってしまいがちなミスがこれです。
これから春にかけて、芽吹き、芽かき、と着果数を決める作業が続きます。
欲張るな、欲張るな、と自分にいい聞かせながら農作業を行う必要がありそうです。

ブドウの木枯れる A Grape Tree is Gone

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