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果樹の結果修正と整枝剪定 Fruit tree habit and pruning

リンゴ、ブドウ、ナシ、モモ、カキ、などなど、北信濃ではさまざまな果樹が栽培されていますが、それぞれ花芽のつき方と果実のなり方にはクセや法則があります。

参考文献:図解でよくわかる 農業のきほん

剪定作業には結果習性の知識が必要

新梢(今年伸びた枝)の先端や葉えき(葉の付け根)には、いずれ芽がつくようになる。芽には、のちに花に生育する「花芽」と、葉に生育する「葉芽」の2種類がある。
花芽には、次の2種類のタイプがある。①モモなどのように、葉芽と花芽が別々につき、花芽からは花しかならない「純正花芽」をもつタイプ。②リンゴなどのように、花芽と葉芽が一緒になった「混合花芽」と、花芽のない葉芽の両方がつき、混合花芽からは花以外にも葉や枝が出るタイプ。
また、混合花芽のつく位置には、リンゴなどのように枝の先端の頂芽につくもの(混合花芽I)と、カキなどのように中間につくもの(混合花芽II)がある。先端部につくタイプの果樹は冬の剪定のときに先端部を切り落としてしまうと花芽がなくなってしまい、果実がならなくなるので注意が必要である。
純正花芽がつくタイプの果樹は、前年の枝に直接果実がなり、混合花芽がつくタイプの果樹は、その年に伸長した新梢に果実がなる。このように、花芽のでき方や果実のつき方は果樹によって異なり、その特性を「結果習性」と呼ぶ。結果習性を知らないと、剪定時に花芽を切り取ってしまうこともある。

図解でよくわかる 農業のきほん より引用

「頂芽優勢」を抑えて受光のよい樹形に

枝の先端の芽は、それより下部の芽より、勢いよく伸長する性質がある。この特性のことを「頂芽優勢」と呼ぶ。
また、頂芽優勢は直立した枝ほど強くなり、横に寝かせるほど弱くなる性質がある。直立した勢いの強い枝を剪定しないで放置しておくと、樹冠が拡大し、樹冠の内部の枝は日当たりがわるいために衰弱して、先端部だけに多くの枝がついた傘型の樹形になりやすい。
果樹の枝は、直立させず、横に寝かせ気味に伸ばすほうがよい。地上部の枝が横に広がって開張すると、それと同時に地下部の根も横に広がり、表層に細根群が発達する。横に広がる枝は果実をよく成らせる枝になり、発達した細根群は養水分を活発に吸収し、果実の量と質を高める。
ナシやブドウなどでは、棚仕立てにして、枝を横に誘引することが多い。枝を横に寝かせると、養水分が供給されやすい基部のほうから強い枝が出やすくなり、主枝よりも分岐部に近い枝が勝ち枝になりやすい。先端部と基部の勢いのバランスをとる整枝・剪定が必要になる。
このように、どんな樹形に仕立てる場合でも、結果習性を理解し、樹木全体の日当たりをよくし、勝ち枝、負け枝を出さない樹体管理が重要になる

図解でよくわかる 農業のきほん より引用

ブドウ農家のリンゴ剪定 Pruning of apple trees by a grape farmer

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