美味しい種無しブドウを作るためのジベレリン処理は、合計2回行います。1回目の目的は無核化(種無し化)で、2回目の主な目的は、果粒肥大促進です。
ジベレリン一回目処理の概要 Gibberellin First Treatment
ジベレリン処理 Gibberellin Treatment for Seedless Grapes
1回目から12日後を目安に
2回目ジベレリン処理は、果粒肥大促進を目的に行う。満開10~15日後にジベレリン25ppmの浸漬処理を行う。処理液は水1Lにジベレリン1錠を溶解する。第1回目処理の中心日を記録しておき、その日から12日後を目安に一斉処理を行うとよい。ただし、第1回目処理期間が長期になってしまった場合は、第2回目処理も時期を分ける必要がある。
処理時期を遅らせても果粒肥大促進効果に差はない。第2回目処理が遅れると、果粉の溶脱や裂果が助長されるので、天候を見ながら適期処理を励行する。
なお、高標高地での栽培や、初結実など果粒重の不足が心配される状況では、より大きな果粒肥大効果を期待し、ジベレリン25ppmにフルメット5ppmを加用する事例も見られるが、フルメット液剤の加用により糖度の上昇が遅れること、また、地域によっては裂果の発生が助長されることもあるので、基本はジベレリンの単用処理とする。