[農業情報マッチョになりたい] ブドウ農家のブログです

病害虫防除 – かかりやすさを制御する- Controlling Susceptibility

病害虫防除の3台要素の一つ、「病害虫へのかかりやすさ」を排除するためにできることは何でしょうか。

参考文献:だれでもできる果樹の病害虫防除 ラクして減農薬 [ 田代暢哉 ]

新梢を遅伸びさせない

枝や葉がダラダラと伸びて硬化するまでの期間が長いと、それだけで病害虫の被害を受ける時間が長くなります。
病気の多くは硬化した葉や枝、果実には感染できません。害虫も硬い葉は加害しにくくなります。病気も害虫もやわらかいところが好きなのです。

いつまでもダラダラと新梢が伸びるのは、品種由来の特性と、窒素の遅効きの二つの原因があります。品種由来の特性はどうしようもないところがありますので薬剤散布でカバー、窒素の遅効きは窒素肥料や有機物肥料の適正用量を守るkじょとが大切です。

だれでもできる果樹の病害虫防除 より引用

カルシウムを補給する

カルシウムが不足している土壌は、その補給が必要です。
ミカンの例では、カルシウムの補給で、腐敗病菌の発病が抑えられることが報告されています。
土壌中のカルシウム含量を測ることは簡単にはできませんが、pHから大体の推測はできます。最低でもpH5.5以上を目指してカルシウム資材を施用します。

私を含めて、自分の圃場のpHを把握できていないことが多いと思います。まずは、めんどくさがらずに土壌診断を行い、自分の圃場のpHを把握することが肝要です。
残念なことに、我が国の樹園地の土壌pHは押しなべて低く、酸性土壌となっています。これでは病気になりやすい条件を作っているようなものです。酸性改良に取り掛かる必要があります。

抵抗性品種を利用する

同じ樹種でも病害虫に対する抵抗性は大きく違っています。
例えば、温州みかんはそうか病に弱く、かいよう病に強い。中晩生かんきつはかいよう病には弱いが、そうか病は発生しません。ナシでは、二十世紀が黒斑病に葉弱いが、幸水では発病しないなどの例があります。
自分が栽培する樹種について病害虫抵抗性の品種間差異をよく理解しておくことが大切です。

人間も病気予防の基本は、病気にかかりにくい丈夫な体を持つことです。
植物も一緒で、樹体を健康に保って防御力を高めてあげることが防除の基本になります。

土壌の化学性 その2 Chemistry of Soil Part2

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です