2022年のブドウ栽培は、7月に入り、摘粒のシーズンが続いています。
北信濃の今年のシャインマスカットは、とにかく実のとまりが多いです。嬉しい反面、悲鳴も上がっています。
肥大が期待できるいい粒がたくさん
ブドウ農家にとって一番切ないのが、開花後に実が止まらないことです。花振るいと言ったりします。実が止まらない=ブドウの収穫がない、ことなのでたくさん止まるのは大変嬉しいことです。しかも、今年は大きい粒がたくさん止まっています。シャインの魅力は大粒の迫力のあるブドウなので、この時期で大きい珠になっているので、良いスタートダッシュを決めた形です。
それにしても今年は、実のとまりが多すぎる。。嬉しさ反面、悲鳴も。。
合言葉は摘粒が終わってから Concentrate on picking now.
摘粒の労力が1.5倍
たくさん実が止まるのは嬉しい反面、とにかく摘粒に時間がかかります。単純にハサミを入れる回数が多くなり、いつもより時間がかかります。一方、時間をかけすぎるのも良くない。実がぎゅうぎゅうに詰まったまま肥大してゆくので圧力に負けて、ブドウの軸が裂けてしまいます。この軸裂け(自滅って呼んだりします)を回避するために、粗摘粒を全体にかけてから本摘粒、の流れが必要になるため、さらにさらに時間がかかります。
体感で、昨年の1.5~2倍の時間が摘粒にかかっていると思います。ブドウと農家のタイムレースです。
実のとまりがよかった理由、は何なのか。史上最速の梅雨明けに伴う6月の高温が効いたのか、秋の肥料が効いたのか、理由を考えながら、急ピッチで摘粒を進めます。
秋のいいブドウにつなげるために、今がブドウ農家の頑張りどきです。数万にも及ぶブドウの房。先はまだまだ長いですが、コツコツ続ければいつかは終わる。きっと終わる。。。頑張りましょう。
シャインマスカットの摘粒概論 Overview of picking grapes