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肥料の区分、普通肥料と特殊肥料 Classification of fertilizers

北信濃のブドウも展葉4枚目ほどに成長し、そろそろ貯蔵養分での生長を終え、光合成や土から吸収した養分を使った生長に転換する頃です。去年に秋にまいた肥料が効果を発揮し始めます。肥料と一口に行っても、いろいろな区分があるようで、ユーザーである農家はその基本を知っておく必要があります。

参考文献:図解でよくわかる農業のきほん

次シーズンに向けて肥料まき Spreading Fertilizer for Next Season

肥料の分類

市販されている肥料にはたくさんの種類があり、区分の仕方により、さまざまな分類法が用いられている。たとえば、「固形肥料」「液体肥料」など形状による分類、「有機質肥料」「無機質肥料」など原料による分類、「窒素質肥料」「リン酸質肥料」など成分による分類、「配合肥料」「化成肥料」など製造法による分類、「速効性肥料」「緩効性肥料」など効き方による分類などがある。
これらの分類法のなかで、「肥料取締法(肥料の品質保全と、その公正な取引と安全な施用を目的とした法律)」で用いられる分類が「普通肥料」と「特殊肥料」の区分である。これらの分類は、成分含量などの品質保証があるかないかのめやすにもなっている。

図解でよくわかる農業のきほん より引用

普通肥料とは何か?

普通肥料は、一般的に農林水産大臣または都道府県知事の登録が必要で、公的な規格が決められている。そして登録することによってはじめてその肥料を生産したり輸入したりすることができる。
そのため、肥料の袋には必ず生産業者か輸入業者もしくは販売業者のいずれかによる「保証票」が明記されており、この保証票の有無で普通肥料と特殊肥料を識別する。普通肥料は、成分や形状が均質で、安定した肥料であることが公的に保証されている肥料といえる。

図解でよくわかる農業のきほん より引用

特殊肥料とは何か?

特殊肥料は、どのような種類であるのかを農林水産大臣が定めており、生産や輸入するためには届出が義務づけられているが、普通肥料のように「保証票」の添付義務はない。
特殊肥料は、魚かすや米ぬかなど農家の経験と五感によって、その品質が容易に識別できる肥料。または、堆肥など価値が主成分の含有量のみに依存しない肥料が指定されている。ただし、堆肥や家畜の糞は、銘柄ごとに品質にばらつきが大きく、肥料の種類から品質を識別することがむずかしいため、定められた項目(窒素・リン酸・カリウムの成分量など)について品質表示をしなければならない。
また、肥料ではないが、土壌改良資材(土壌に施用し、土壌の物理的・化学的•生物的性質に変化をもたらして、農業生産に役立たせる資材)も品質表示を適正化するため、指定された12種類について、成分基準や用途などの表示が「地カ増進法」で義務づけられている(政令指定土壌改良資材)。

2 COMMENTS

daiyato

肥料取締法は、令和2年に肥料の品質の確保等に関する法律(昭和二十五年法律第百二十七号)に改正されています。内容も一部改正されています。

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