労力のかかる摘粒と並行して行わなければならない仕事もあります。その一つが副梢管理です。これを怠ると、美味しいブドウになりません。
開花期からベレーゾン期までの副梢管理
ブドウのベレーゾンとは? What is a grape véraison?
満開2週後までに果房の周辺より先の節から発生した副梢は、1葉程度残して順次摘心する。その後はおおむね2週間ごとに、再発生した副梢を基部からかき取る。果房周辺の副梢は2葉、その先は1葉を目安とし、過繁茂にならないよう、周囲の葉の茂り具合に応じて残す葉の量を加減する。
ピオーネでの管理のように、新梢の先端から発生した副梢を果粒軟化期まで放任して伸長させると、トンネル内での副梢の発生が抑えられるものの、先端から発生した副梢が地面を這うほどに垂れ下がり、棚下での作業性が悪くなるとともに、果粒肥大が劣る可能性があるため、先端の副梢も1葉を残して摘心することが望ましい。なお、果粒軟化前に、旺盛に伸長している副梢を一度に切除すると、果粒に縮果症や日射症などの生理障害を生じることがあるため、ほとんどの果粒軟化を確認してから切除する。