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土壌は「地球のあか」Soil is the “Scurf of the Earth”

地球上、特にコンクリートで覆われた都会ではなく、農村や山間地で暮らしていると、土は大量に、無限に存在するもの、というイメージを持ちますが、地球レベルで考えると、ごくわずかなもののようで、、、

土壌の生成

土壌はどのようにできるのでしょうか。
土壌とは、岩石が風化してできたものと、漠然と思っていましたが、そんなに単純なものではないようです。

土壌の主原料は岩石であることはまちがい無いですが、そのほかに水と空気、それに微生物が作用して初めて土壌になります。
まず、元になるのが岩石です。この岩石が風化などの物理的作用によって細かく削られます。これが母材となり、より細かくなってくると表面積が大きくなって、隙間に空気や水が入り込みやすくなる。そこに苔や枯れた植物などの有機物が混ざり込み、微生物活動も活発になり、この繰り返しで私たちがよく見る「土壌」が生まれます。

参考文献:環境・資源・健康を考えた土と施肥の新知識 より引用

地球規模では、皮膚にも満たずアカ

土壌は、陸地の際表面を覆う物質であるため、土壌は「地球の皮膚」と表現されることが多いです。ですが客観的に地球規模で考えると、皮膚と表すには無理があるほどごくごく微量なものです。

こんなシミュレーションがあります。
地球上の陸地に存在する土壌を全て集めて、地球常に散りばめると、世界中の平均でわずか18cmにも満たない量になります。地球の半径が6400km, 地殻の厚さが40km, その上にわずか18cmの土壌。
地殻が「地球の皮膚」で、土壌は「地球のあか」と表現する方が相応しいです。

参考文献:環境・資源・健康を考えた土と施肥の新知識 より引用

水で流したら簡単に吹き飛んでしまいそうなわずかなあかレベルの量しかない土壌。人類はこのわずかな土壌の上で農業をおこなって、その産物で腹を満たして生きているわけです。

無限にあると思っていた土壌ですが、意外にも貴重な存在で、保全を怠ってはいけない地球の資産です。
農家はこの貴重な土壌を地球から借りて、商売道具として使用して作物を育てることを生業としています。誤った管理をして大事な土壌をダメにしてしまわないことも農家の大事な仕事です。

いつまでも、あると思うな親と土壌。
土壌への感謝を忘れず、農業を続けようと思います。

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「土」と「土壌」の違い What is Soil?

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