気温がどんどん上がるにつれ、新梢もどんどん伸びます。不要な新梢はまびかなければなりません。
房切り、摘粒と並行して、畑を巡回して新梢の間引きを行うこともこの時期の大事な手入れの一つです。
参考文献:果樹栽培 実つきがよくなる「コツ」の科学
徒長枝や混み合った枝を間引く
「新梢」とは、春〜秋に伸びる、新しい緑色の枝のことです。新梢の間引きは冬〜初春の冬季剪定時に行います。しかし冬季に正しい剪定をしても、春〜秋に新梢が混み合い、病害虫が多発して、光合成が妨げられ、果実の品質を低下させることがあります。加えて、新梢が伸びすぎると「徒長枝」になり、実つきが悪化します。
以上のことから、「徒長枝」や「新梢と新梢が当たっているもの」「葉が触れ合うほど密着して混み合っている新梢」は、見つけ次第、間引きます。徒長枝には、「OOcm以上」といった明確な定義はありませんが、周囲の平均的な枝と比較して明らかに長いものを指します。適期は樹種を問わず、5〜9月です。間引く際には、不要な枝のつけ根で切り、切り残しをしないことが重要です。切り残しがあると、そこから再び徒長枝が発生したり、枯れ込みが入ります。なお、この新梢の間引きと摘心を合わせて、「夏季剪定」とよびます。