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隔年結果とは? What is biennial bearing?

いいブドウがなると父親は、来年も同じの採れると思うなよ、と言います。逆にちょっと残念なブドウがなった畑では、来年はきっといいのがなるぞ、と言います。
父親は長年の経験で身に染み込んでいるのでしょう。ですが素人の私にはまだイマイチ、ピンときません。
このように、年ごとに豊作、不作を繰り返すことを、「隔年結果」と言われており、科学的根拠があるようです。

参考文献:果樹栽培 実つきがよくなる「コツ」の科学

栄養不足で花の数が減る場合

前年が豊作だったのに、実つきが悪くなった場合は、隔年結果を疑うとよいでしょう。隔年結果を起こしやすい果樹には、柑橘類、カキ、リンゴ、オリーブなどがあり、注意が必要です。
隔年結果が起こる原因として、まずは養分不足があげられます。多くの果樹は春に開花して、夏から秋に果実が肥大し、養分の大半を果実の生育に使います。同時に、夏から秋にかけては、葉のつけ根に翌年のための花芽ができっつあり、花芽も養分を必要としています。しかし、果実がなりすぎると、翌年用の花芽に養分が行き渡らず、花芽の形成が不十分になって開花数が激減します。そのため、たくさん果実をつけた翌年の実つきが悪くなるのです。

果樹栽培 実つきがよくなる「コツ」の科学 より引用

植物ホルモンの影響で花の数が減る場合

養分の不足のほかに、植物ホルモンが実つきに関係している場合があります。タネなしブドウをつくるにはある種の菌が合成したジベレリンを使いますが、果樹の果実(種子)自体がジベレリンを合成しており、それが花芽に移動して実つきに悪影響を及ぼすことがあります。
例えば、隔年結果を起こしやすいカキは、翌年用の花芽の形成を7月ごろから開始します。その時期に小さな果実(幼果)が枝にたくさんついていると、幼果が盛んに細胞を肥大化し、ジベレリンが次々と合成され、翌年用の花芽になるはずの芽にもジベレリンが移動します。
すると、ジベレリンが花芽の形成を抑制し、翌年の開花数が減少して実つきが悪くなります。ジベレリンは、果実の落果を防止する効果がある一方で、時期によっては、花芽の形成を阻害することがあります。以上のように、果実がなりすぎると養分不足やジベレリンの合成過多で、翌年用の花芽形成が阻害され、開花数が激減することで実つきが悪くなることがあります。その改善方法として最も効果的なのが、「摘果によって果実数を減らす」ことです。

果樹栽培 実つきがよくなる「コツ」の科学 より引用

父親はこうも言います。
「デコボコするけど、とはいえなるべくいいぶどうならせなきゃいけないし、そうなるように手入れするのがおもしれぇ」なるほど。それを目指して手入れを続けます。

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