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シャインマスカットの摘粒概論 Overview of picking grapes

摘粒の時期に入ってきました。ブドウ農家にとって、一年で一番忙しい時期の始まりです。仕事に追われつつも丁寧に。摘粒の基本を頭にたたき入れて作業を進めます。

参考文献:基礎からわかる おいしいブドウ栽培 [ 小林和司 ]

一回目ジベ処理後の予備摘粒

第1回目のジベレリン処理後4ー5日後には、4cmで房づくりした花穂も倍以上の長さになっている。果粒どうしの養分競合を防ぐため、この時期に一度、5~6cmに花穂の長さを揃えておく。以降も花穂は伸びるので仕上げ摘粒時には7cm程度になり、収穫時には500~600gの果房に仕上がる。

軸長を揃えるときは、上部支梗の切り下げを基本とする。仕上げ摘粒時に支梗を切り下げると、果粒が上を向きにくく、上部穂軸を包み込まなくなるので予備摘粒時に切り下げておく。ただし、房尻が間延びしていたり、振るって粗着になっている場合は切り上げて調整する。

穂軸を揃えると同時に内向き果などを除去しておくと、後の仕上げ摘粒がラクになるが、忙しい場合は軸長の調整だけでも行なっておきたい。

仕上げ摘粒

第2回目ジベレリン処理前後に行なう。予備摘粒時に軸長を5~6cmに揃えた場合、この時期には7~8cmになっている。さらに房が伸びてしまった場合には再度軸長を7~8cmに調整する。調整は上部支梗を切り下げるか房尻を切り上げるが、上部の支梗は左右揃うようにする。

基礎からわかる おいしいブドウ栽培 [ 小林和司 ] より引用

果粒数は35ー38粒とし、内向きや下向きの果粒を切除し、小果梗が太くしつかりとした果粒を残す。シャインマスカットは大房になると果房内での糖度のバラッキが大きくなり、また、糖度そのものも上昇しにくくなる。食味を重視した房をつくるためには、軸長と粒数は順守する。結実3年目までの若木では果粒肥大が劣る傾向があるので、密着した果房になるように果粒数はやや多めに残す。

基礎からわかる おいしいブドウ栽培 [ 小林和司 ] より引用
サボテン 先丸ぶどう鋏 そり刃

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