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化学肥料と有機肥料 Chemical and organic fertilizers

展葉を開始したブドウが今まさに土壌から吸収している養分の一部は、昨年秋に蒔いた肥料です。肥料の区分で化学肥料と有機肥料がありますが、それぞれどんな特徴を持つのでしょうか?

肥料の区分、普通肥料と特殊肥料 Classification of fertilizers

参考文献:図解でよくわかる農業のきほん

化学肥料と有機質肥料の違い

肥料のさまざまな分類法のなかで、原料の違いによって区分した分類法が「化学肥料」と「有機質肥料」である。化学肥料は、空気や鉱石などの天然物を原料にして化学処理(精錬や化学合成)した無機質肥料のことであり、有機質肥料は、米ぬかや魚かすなど、動物や植物の有機物を原料とした肥料のことをいう。
化学肥料と有機質肥料の大きな違いは、化学肥料は土壌中ですぐに水溶化し、養分の吸収が早いのに対し、有機質肥料は微生物に分解されてから根に吸収されるので、肥料の効果がゆっくり現れるが、作物の根にとってはやさしいことである。また、化学肥料は品質が安定していて管理もしやすく、比較的価格が安いといった特長がある。一方、有機質肥料は、有機物を分解することによって土壌が団粒構造をつくるため、保水力や通気性のよい肥えた土壌にする効果がある。

土壌の物理生 Physical properties of soil

図解でよくわかる農業のきほん より引用

化学肥料の種類

肥料の成分のなかで最も重要なのは窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(K)で、これらを「肥料の三要素」と呼ぶが、これらの3要素のうち、1種類しか含まない肥料を「単肥」といい、2要素以上を含む肥料を「複合肥料」という。また、複合肥料のなかで、肥料1粒のなかに3要素のうち2種類以上を化学結合させて製造したものを「化成肥料」と呼び、複数の単肥を単純に混ぜ合わせた肥料を「配合肥料」という。
化成肥料のうち、窒素(N)、リン酸(P)、カリウム(k) の合計量が30%以上のものを「高度化成」、30%未満のものを「普通化成」といい、肥料袋には通常、それぞれの含有量(%) を「8-8-8」や「16-16-16」などのように表記している。なお、前者は3要素の合計が24%なので普通化成、後者は合計が48%なので高度化成に分類される。

図解でよくわかる農業のきほん より引用

有機質肥料の種類

有機質肥料が化学肥料と大きく異なる点は、肥料成分の種類の多さにあるともいえる。有機質肥料は生物の有機物を原料としているため、前述した3要素以外にも、ケイ酸やマンガンなどの微量要素も含まれている。有機質肥料は、油かすなどのなどの「植物性肥料」と魚かすなどの「動物性肥料」に分けられ、効果の現れ方に差がある。成分規定のある「普通肥料」のなかの有機質肥料以外にも、堆肥などの「特殊肥科」はすべて有機質肥科に分類される。

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