冬のうちに、本を読んでいます。
今日は、5月頃の新梢の成長について。
新梢、副梢、結果枝、結果母枝
まずは、本によく登場する用語について。
新梢: 当年に発生した枝
副梢: 生育期に新梢の脇芽から発生する枝。伸びすぎると栄養が取られ、畑も暗くなるので注意。
結果枝: 実がなる枝
結果母枝: 結果枝の元になる枝
よく登場する用語ですが、わかるようでわからない。同じ果樹でも、りんごとぶどうではなんだか捉え方が違う。
シャインマスカットで広く採用されている、短梢剪定方式では、新梢=結果枝 と言う認識でいいと思ってます。
新梢の成長
新梢成長期は貯蔵養分による消費生産から、新しい葉による拡大生産に転換する頃です。
人間に例えると、親からの支援で生活していた学生時代から、自らの稼ぎで生計を立てる社会人になる頃、と言うことになります。学生時代ももちろん大事ですが、この大いなる船出も時期も大事です。
文献にこの頃の新梢(結果枝)の目安が載っていました。
左が理想的。基部は太く、節間長は適度で花穂は大きくて数が多い。副梢の発生はほとんど見おられず、第2花穂の節から先が急に細くなり花穂側に傾いている
中央がやや強め。枝が太く関節が長く、しかも第2花穂から先の枝も太い。すでに副梢の発生が見られる。問題ないがこの後の伸びすぎに注意。
右がやや心配。発芽がやや遅く、発生角度は結果母枝にほぼ垂直で脇に2芽発芽していることから、腋芽の主枝が枯死したためにでた副芽であろう。太いわりには花穂が一つしかなく、しかも着生節位が第5節目と高い。また、枝がまっすぐで太く筋があり、葉と共に粗剛である。そして、枝は太いのに比べて葉が小さい。しかしすでに副梢が伸び始めており今後は節間も長くなり歯も大きくなると予想される。
左、ないしは中央を目指す訳ですね。
うーん難しい。。。目安として頭に入れておいて、現物を見て、その年のぶどうの出来を確認しながら、体感してゆくのが良さそうです。