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目的に合わせた摘心。結実を良くするために。Plucking for better fruiting

ブドウの花が咲き始め、摘心を行う時期です。摘心と一言に言っても、目的に合わせた摘心が必要です。

参考文献:新版 ブドウの作業便利帳

結実をよくする摘心

ブドウは理想的な樹相の場合には摘心しなくてもよく結実するし、新梢は適度な長さで止まってくれる。できるだけこのような樹相に仕上げたいが、そうならないときには摘心を行なう。
種あり栽培の巨峰など花振るいしやすい品種では、結実がわかる開花後2週間ごろまで、芽かきや摘心をしない。摘心すると結実は促進されるが、種なしの果粒が多く結実し、それを取り除くのに多大の手間がかかる。
デラウェアなど開花期前GA処理による種なし栽培では、GA処理単独では花振るいしやすかったためGA処理時に摘心したが、より結実を確実にするために処理前に摘心していた。

このくらいになってきたら最初の摘心の時期です。

その後、フルメット液剤が使用できるようになり、かなり強い新梢でも結実するようになった。そのため、満開期GA処理の種なし栽培でも、フルメット液剤が使用できるようになってからは結実が安定し、よほどのことがないかぎり摘心する必要はなくなった。しかし、樹勢の強い結果枝は花振るいしやすいので、安全のために摘心するほうがよい。とくに、デラウェアのように開花前GA処理をする品種では、強い新梢は必ず摘心する。
摘心の方法は、花振るいのおそれが少ない品種や樹では、展葉したての葉の先で摘心するか、しなくてもよい。花振るいのおそれが大きい品種や樹では、7~8葉で摘心するとよい。さらに、副梢も1葉残して摘心すれば、より結実はよくなる。

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