米国株に投資しています。
インデックス投信の他に、高配当ETFも毎月定額購入しています。
6月末は四半期に一度の嬉しい嬉しい配当金の支給日でした。米国で働いてくれてる可愛い種銭くん達が、税金という通行手形をしっかり払って、配当金を届くてくれました。
資産形成のことを考えたら、手数料低いSP500インデックス投信にひたすら投資して、複利の力を最大限に利用してほったらかすのが最適解です。ですが、なぜ私が米国高配当ETFも同時に購入しているかというと…
- 今現在のキャッシュフローが欲しいから
- 老後に積み立てた投信を崩すことが精神的に抵抗なくできるとは思えないから
イメージ的に、
インデックス投信はタイムカプセルにお金を入れて老後の自分に送ってる感じ。
高配当株投資は、タイムカプセルにお金を入れるのは同じですが、定期的に今の自分に少しだけお金を運んでくれる感じ。
と捉えてます。
高配当株は今のキャッシュフローを運んでくれる
資産形成のことを考えたら、配当なんて効率悪いのは明白な事実です。そもそも企業は配当なんて出さないで、余剰利益は設備投資や事業拡大に使ってもらって企業価値をガンガン高めていってもらったほうがほうがが株主にとってはプラスです。いわゆる成長株と言われる今をときめくGAFAはほとんど配当なんて出さないでグングン株価をあげていってます。資産形成を考えたらこれらの天才集団に投資してほったらかしとくのが最適解と思うのですが、将来使える資産額が増えたり減ったりするだけで、今のキャッシュフローは産んでいないですね。
一方、高配当株投資は、配当金という形で今使えるキャッシュを運んでくれます。将来お金を抱いて死ぬのではなく、今の生活をサポートしてくれる役割を担ってくれます。しかも、株価という誰も明日のことはわからないものと違って、配当金はある程度確度高くその額を見積もることができます。
私は受け取った配当金を生活の固定費にあててます。もちろんまだまだその額は少額ですが、配当で携帯代等通信費が払えるようになった、次はそれに加えて光熱費が払えるようになった、次は家賃が払えるようになった!となれるように、コツコツ買い続ける予定です。固定費が不労所得でまかなえる自由を手に入れれば、本業の農業でもある程度リスクとっていろいろ挑戦できるようになれるはずです!
数十年かけて育てた投信を崩せる自信がない。
二つ目の理由は、これは考えすぎかもしれませんが、数十年かけて育てた投信を崩せる自信がないからです。
インデックス投信は働けなくなるまで続ける予定ですが、その時、数十年かけて積み立てた可愛い可愛い投信を崩しながら生活するって結構ストレスだと思うんです。数十年かけて大事に育てた盆栽が徐々に枯れてゆくのを見ながら老後を送るのって結構きついですよね。そう考えたら、若干効率は落ちるとはいえ、定期的にフローを産んでくれる個別株ETFとして持っておいて、老後は配当という自分年金と公的年金で暮らす方が、精神的に楽な気がするんです。しかも今から自分年金で固定費払えるくらい育てておけば、公的年金はまるっとゆとり費として使えます。
米国高配当株ETFの中身
さて、自分が買ってる米国高配当株ですが、VanguardやBlackRockが運営するETFを買ってます。優良高配当個別株のお惣菜パックですね。タコが自分の足を食っているようなJunkは排除してくれてますし、何より手数料が超LowCost. 日本株にも高配当株投信を唄うファンドありますが、Junkが混じっていたり、手数料高いので愛せません。日本株だと自分でポートフォリオ組んで日々組み入れメンテが必要になりますが、自分にはそんな時間ありません。やっぱり米国株になっちゃうんですね。
その中身ですが、GAFAMはほぼ入っていなくて、いわゆる優良バリュー株。
GAFAMが今をときめくキラキラした才能あふれる若手女優さん達だとすると、
高配当ETFに組み入れられているのは、ピークは過ぎれど安定的な演技力を維持する超実力派大物女優さん達です。
強靭な参入障壁が投資基準
農林中金の奥野さんがご著書の中で語っていたことです。自身のファンドの投資先を決めるときに最も重視していることは、その企業が強靭な”参入障壁”を持っているか、だそうです。長期保有でリターンを得ることを目論見としている際に、最重要判断基準になるとのこと。例として挙げてらっしゃったのがバフェットさんも大好きコカコーラ。
コカコーラの参入障壁は、炭酸飲料分野での圧倒的なシェアと、長い歴史とプロモーションで培ったブランド力。色のついた炭酸入り砂糖水を製造することは、技術的には誰でもできること。ただコカコーラの圧倒的なシェアとブランド力を前に、新たに参入してCokeと真っ向から勝負を挑もうとする競合はそうそう現れそうにありません。このような強靭な参入障壁を確立してしまったら、爆発的な更なる成長は見込めずとも、広告を継続的に打ってブランド力を維持さえすれば安定的な利益が得られて、それを新たな事業拡大に使う必要がない。まさに横綱相撲ですね。日本と違ってガバナンスがしっかり効いてるUSでは、余剰分は配当として株主にしっかり還元されます。58年連続増配中っていうから凄まじい。長く愛せる高配当株の代表です。
信州中野産ブドウの持つ参入障壁は何だろう。
奥野さんが企業訪問する際に、ボードメンバーや担当者に必ず聞く質問は”御社の持つ参入障壁は何ですか?”だそうです。
ご著書を聴きながら、また、米国高配当ETFからの配当入金メールにニヤニヤしながらブドウの粒抜き作業をしているときに、信州中野産ブドウが、GRAPEVINEのブドウが持つ参入障壁は何だろうってぼんやり考えてみました。
うーん、即答できない。。というかまだ確立されてないのかもしれない。ただひたすら品質を高めることを突き詰めればいいのか、はたまた国策や自治体やJAの力を借りてゆく必要があるのか、まだぜんぜんイメージできません。農家の先輩達はすでに頭の中にあるかもしれませんが、少なくとも自分はまだ言語化できません。
その前に、自分はまだ駆け出しのブドウ生産者。まずは美味しいブドウが作れるように一人前になってから、じっくり考えることにしようと思います。
それでは!