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赤系種なし皮ごとクイーンルージュ Queen Rouge. Debut of the Next Gen Star

クイーンルージュという新しい品種の収穫をしました。
今年から本格的に市場に出回る長野生まれの品種です。

クイーンルージュ

長野県須坂市の試験場で生まれた品種です。
お馴染みのシャインマスカットと赤系のユニコーンという品種を掛け合わせ。2019年に品種登録、2021年から本格的に市場デビューです。
シャインマスカットと同様、種無しで皮ごといけます。バクバク食べられて、最後は軸だけ残る清潔感、いいですよね。

参考 クイーンルージュ長野県農業関係試験場

長野では、種無しで皮ごといける、

  • クイーンルージュ(赤系)
  • シャインマスカット(白系)
  • ナガノパープル(黒系)

が出揃って、ぶどう三姉妹として今後のブドウ産業を推し進めていくとのことです。兄弟ではなく、姉妹なんですね。

エレガントな透ける赤。そして甘さ、食感、コク。

見た目は品のある赤。光に当てると透けるくらいのライトな赤。
粒はちょっととんがっている楕円形です。
エレガントでエキゾチックな外観です。

味の特徴は
高い糖度 ーーーシャインマスカットを上回る糖度で、糖度20%を超えます。ガツンとくる甘さです。
歯切れのいい食感ーーー皮はシャインマスカットより薄く、歯切れがいいです。サクサクパリパリ食べられます
赤特有のコクーーー爽やかな香りが特徴のシャインマスカットに対して、赤特有のリッチなコクがあります。
ありそうでなかった赤系皮ごと。皮のほのかな渋みも口に広がります。
視覚と味覚が相まって、まるでワインを食べているかのような感覚です。

果肉は透明。種無しで皮がすごく薄い。

私も今年初めて食べましたが、ウマイです。
娘にも味見してもらいましたが、なかなかのスピードで完食。いいじゃんコレ、をいただきました。
そのまま食べてもいいし、糖度が高くて存在感のある味なので、スイーツの具材としてもセンター張れると思います。

栽培のコツを掴むのはこれからです

我が家のルージュの木はまだ樹齢3年の若木です。
今年初めて房をならせてみました。
まだまだ着色や粒サイズにばらつきがあって、出荷にかなうルージュはごく少量です。
手入れ、灌水、病害虫防除、収穫時期などなど栽培のコツはまだ掴めていません。
栽培マニュアルを読み込んだり、先輩方に教わったりして、あまり焦らずに今後ルージュ栽培に励もうと思います。

ポストシャインマスカットに育って欲しい

今のブドウ界のスーパースターはシャインマスカットですが、人気や高価格がいつまでも続く保証はありません。
このクーンルージュ、ポテンシャルは十分秘めていると思います。生産者としては、品質のいいルージュを市場に出せるようにして、今後消費者の方々に受け入れられるように、栽培に励もうと思います。

次世代スター候補のクイーンルージュ。お店で見かけたら是非お試しください。

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