冬のブドウ農家は、急いで行う仕事はありません。マイペースで仕事を進めて、余った時間はフリータイム！ですが、最近は雪も多いいし、コロナで外出もできないので、家でゆっくりしています。
世間の皆さんが忙しく働いている冬の時期、農家はたくさん仕事がないので、思い思いの休暇時間を過ごしています。冬の農家は、休みが多くてパラダイス！ですが、夏の繁忙期は休みなく働く日々が待っています。全体を均等にならしたら、ちょうど週休2日くらいになるイメージです。
これって、簿記で考えたら、「収益の前受け」となんか似てるなぁと思いました。
休暇を前受け
休暇を、もらって嬉しい「収益」と考えてみましょう。
年明けから春先までは、休みをたくさんもらっています。ですが、これは、次期の夏場の休みを事前に取得しているようなもの。3月末決算の時期を迎えたら決算整理して、事前にもらった休暇を、前受け収益に振り替えてあげなきゃいけません。事前に取得した休暇含めて、冬場に得られた休暇の合計がが60日だとしたら、その仕分けは、、、
| (借) | (貸) | |||
| 1/1 | 元気な体(資産) | 60日 | 休暇(収益) | 60日 |
もらった休みのうち30日が夏場の休みの前受けだとすると、
事前にもらっていた休暇(収益)を、前受け休暇(負債)に振り替えて、貸借対照表には前受け休暇(負債)を計上します。
決算整理での仕分けは、、
| (借) | (貸) | |||
| 3/31 | 休暇(収益) | 30日 | 前受け休暇(負債) | 30日 |
決算が明けて4/1。逆仕分けで、すぐさま「前受け休暇」を取り崩します。
| (借) | (貸) | |||
| 4/1 | 前受け休暇 | 30日 | 休暇 | 30日 |
前受け休暇(負債)と休暇(収益)の総勘定元帳は以下。
| 前受け休暇の総勘定元帳 | ||||
| 3/31 | 次期繰越 | 30日 | 休暇 | 30日 |
| 4/1 | 休暇 | 30日 | 前期繰越 | 30日 |
| 休暇の総勘定元帳 | ||||
| 1/1 | 元気な体 | 60日 | ||
| 3/31 | 前受け休暇 | 30日 | ||
| 損益 | 30日 | |||
| 4/1 | 前受け休暇 | 30日 |
期首、収益である「休暇」は貸方残(最初っからプラス)で始まります。夏場は休暇が入ってこないので、トータル一年だと辻褄が合います。
今は休暇をたくさんもらって休養も十分でホクホク。しかしこれは夏の休暇を事前に取得しているわけで、ピリピリした夏に向けた事前のご褒美なんだって整理できます。
胸を張って休養とろう
世間の皆様が忙しく働いている冬の時期、仕事がなく家でゆっくりしていると、こんなことしていていいのだろうかとなんとなく罪悪感が湧いてきます。
ですが、これは休暇の前受けなんだ！と頭の中で整理できると胸を張って休養できます。
夏に酷使するであろう、腰や肩をゆっくり休めて、夏に寂しい思いをさせるであろう子供たちと今のうちに目一杯遊ぶ。そんな目的で、前受けした休暇を無駄にしないように過ごそうと思います。
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