JAや県が主催で、新規就農者向けの各種講習会を開催いただいていて、なるべくたくさん参加するようにしています。今日は農作業安全講習会に参加です。
農業事故は廃業に直結
果樹農家はSS、運搬車、草刈機、などなど、農業機械をたくさん使用します。
農業機械を使用する上での具体的な安全対策や注意点を解説いただきましたが、講師の方が最も熱く語っておられたのが、農業事故は廃業に直結、ということです。
「何事も体が資本」とよく言われますが、農家、特に我が家のような小規模家族経営の農家では、体が資本の意味の重さがものすごく、会社組織の比ではありません。私が大怪我をしたらバックアップがいないので、経営が維持できず、廃業に直結です。
収入がなくなるというダメージも大きいですが、好きな農業を続けられなくなるということが、想像するだけで何よりもきついです。もうけるために、続けるために、安全作業の大切さをあらためて心に叩き込まれた講習でした。
農業機械も進化するが不便な進化は避けたい
もう一つ、メーカーの講師の方がおっしゃっていたことで興味深かったのが、みんなで事故を無くして過剰な安全機構の付加を避けたい、というものでした。
農機具メーカーでは、さまざまな事故フィードバックをもとに、エンジニアの方々がより安全に作業できるように製品開発をされています。しかし、中には、安全性を高めるゆえに本分の農作業が不便になる機構も多々あるということ。
例えば、トラクターの片ブレーキ防止機構。もちろん事故防止のために有効なもので、導入が望ましいですが、一方で作業中の小旋回のために必須な片ブレーキはやりずらくなる。絶対にあった方がいいのだけど、農機具がどんどん不便になってゆく、、、この流れをなくすためにも、メーカーの企業努力に加えてユーザーが安全意識を高くして事故事態を無くしてゆくことが大切、とのことでした。
自分のような、ちょっと作業に慣れてきて調子に乗り出す新人農家、が一番事故を起こしやすいと思います。慣れてきたしまーいっか、と思う時、農業事故は廃業に直結するぞ、と自分に言い聞かせて無理はしない癖をつけたいと思っています。