病害虫防除の3台要素の一つ、「病害虫が発生しやすい環境」を排除するためにできることは何でしょうか。
降雨を遮断
大部の病気の伝染、感染には雨が必要です。
このため、雨除け栽培や施設栽培を行うことは病害予防に大変有効で、結実安定にも繋がります。
病原菌の伝染には水滴が必要です。胞子が発芽し、植物体へ侵入するまでの数時間(早いもので一時間、長いのもので10時間程度)、水滴が胞子の周りに保たれていなければ感染はしません。感染防止対策としては、園内の通気、乾燥、日当たり、排水をよくして植物体上の水滴保持時間をできるだけ短くすることが有効です。
具体的には、葉、枝、果実がこみすぎないようにし、密植園では間伐を行います。なるべく通気をよくして、雨が降ったとしても湿気がたまらないようにすることを常に心がけます。
害虫の発生・増殖場所を潰す
害虫に対しても、対策は病原菌と同様な対策が効きます。
害虫は、葉や枝、果実が混み合って重なっている部分でよく増殖します。葉、枝、果実の込みすぎを整理することが大切で、粗皮の下に潜り込んでいる害虫も多いので、粗皮はぎをこまめに行うことも大事です。
園内観察が基本
上記、対病原菌にしても、対害虫に対しても、こまめに畑に足を運んで、樹の様子をこまめに観察して、樹の様子を察することが基本です。寒くても、寒くても、雨のひも晴れの日も、農園に足を運んで、湿気がこもる畑になっていないか、害虫が住みやすい畑になっていないか、警戒を続けることが肝要です。
草刈りをこまめに行って風通しをよくし、摘粒を早めに行って湿気がこもらないようにする、農薬散布の前に行えることは結構たくさんありそうです。
雨ニモマケズ!!!
風ニモマケズ!!!
病害虫防除の考え方と手段 Grand Concept and Means of Pest Control