[農業情報マッチョになりたい] ブドウ農家のブログです

思い切った摘房をする勇気 Courage to make a drastic plucking

房きり、ジベ処理、摘粒、手間のかかる作業が続きます。どうしても欲が出てたくさんブドウをならせたい、勿体無いから落としたくない、という心理になりがちですが、思い切って摘房をして最適化してあげないと、何とも切ないまさかの共倒れという結果になりかねません。

参考文献:基礎からわかる おいしいブドウ栽培 [ 小林和司 ]

光合成産物の分配の最適化

葉面積に対して着果量が多すぎると、果粒肥大や糖度、着色などに影響を及ぼす。房づくりや摘粒といった手間のかかる果房管理を行なっても、思い切った摘房ができず着果過多で品質を低下させている事例はしばしば見られる。せっかくの努力が報われるよう、着果量には十分気をつけたい。

最適な着房数は経験と計算で導き出すべし。

ブドウの平棚で活用できる葉面積には限界があり、せいぜい単位面積あたりの2~3倍 (LAI2~3)である。そして葉面積が限られれば、必然的に果房に分配される炭水化物の量も限られる。巨峰などの大粒種では、昔から1粒1葉といわれている。30粒の巨峰の房を成熟させるには30枚の葉が必要というわけである。食味のよい果房を収穫するには、房数を制限する管理作業が必須となる。

すでに房づくり時に房数はある程度制限している。しかし開花後、結実状態が確認できた段階で最終的な着房数になるように房を落とし、摘粒作業に入るようにしたい。摘粒を終えた房を落とすといったことほど、無駄な労力と精神衛生上悪いことはない。

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