2022年2月現在、新型コロナウィルスはまだまだ猛威を奮っています。
本格的なパンデミックの始まりから約2年が経過。
我が果樹農家への影響はどんな感じか、記録しておこうと思います。
予測された懸念
マッキンゼーの著書で、2020年8月時点でのリスク分析の文献がありました。そこで挙げられていた、果樹農業生産者への主なリスクは、主に以下の3つ。
- サプライチェーン
- 労働力不足
- 価格下落
1. サプライチェーン
各種物流の混乱によって、サプライチェーンが途絶。肥料、資材、出荷物流が滞って、農業生産が行えなくなる。
特に、果実はナマモノのため、生産者ー消費者の物流障害は致命的。
2. 労働力不足
健康被害や自粛によって働けるヒトが減ってしまう。
3. 価格下落
外食率が下がって、短期的に需要が低下し、価格が下落。
どれも超ド級のインパクトで、ブドウ農家にとって致命的になりうるリスクばかりです。
生産者への大きなインパクトは今の所なし
我が家、家族経営の小さなブドウ農家になります。サンプルとして小さすぎるかもしれませんが、我が家の農業経営で言いますと、22年2月現在、今のところCOVID-19による大きな影響はありません。
1.サプライチェーン
肥料、資材、出荷物流、いずれも我が家の周りでは遅延はなく、スムーズに回っていました。
ひとえに、ロジスティック関連の方々のご尽力によるものと思われます。
コロナ危機との戦い、を強力に支えてくれているMVPは、運送関連の方々であると実感し、感謝する日々です。
2. 労働力不足
幸いにも、我々家族は今のところ感染していないので、影響はなしです。
あるとすれば、ワクチン接種後に大事をとって一日寝てたことくらいです。実際のところ、副反応もなかったので、体力充電できて、その後の農作業もはかどりました。
とはいえ、家族経営の小さい農家なので、家族がダウンしたらアウトな商売です。これはコロナに関わらずです。致命傷にならないように保険には入っていますが、根本的なリスク回避策を考えとかなきゃいけないなぁと、真剣に思わされました。
3. 価格下落
こちらも、大いに懸念されましたが、今のところブドウ価格の暴落は起こっていません。
むしろ、シャインマスカットや巨峰は、コロナ前より値段がいい。
確かにコロナで外食は減ったのだと思いますが、家庭消費や、贈答、お取り寄せの需要は強かったためと思われます。
本格的な分析は、JA等、専門家のレポートを待ちたいと思います。
「影響はなし」と言っても、これはあくまでも小さな果樹農家の近辺のみのこと。
農業全体の大きな目で見ればいろんな影響でているし、ダメージを受けている方々もいる。長期化すれば、見えていなかった問題も出てくるでしょう。
まだまだ長期化しそうな新型コロナ。小さな農場経営者ですが、周りの動きにアンテナを張って、乗り越えて行きたいです。
まずは、自分のできることを、それは美味しいブドウを作ることですね。
コロナで疲れた、美味しい果物が食べたい!そんな時しっかり美味しいブドウを届けられるように、明日もコツコツ農作業です!
秋の美味しい果物。日本のフルーツ偏差値は高い。Enjoy the fruits of Japan!
Excellent article. I am dealing with many of these issues as well..