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土作りと施肥管理 –有機物– Organic Fertilizer Management

土作りはブドウ生産の基盤です。
とはいえ、自分の畑がいい状態なのか悪い状態なのかは、なかなかわからない。
毎年の繰り返しとと経験が大事だと思うのですが、知識武装はしておいて損はありません。冬のうちに勉強を進めます。
参考文献: 基礎からわかるおいしいブドウ栽培 小林和司著

有機物施用の効果

収穫後、さまざまな肥料をまきますが、その中の一つが有機物。チッソ、リン酸、カリ、といったケミカルなものではなく、稲藁や堆肥といった有機物になります。
有機物を畑に投入する理由は、意外にも、ブドウの栄養にするためではありません。
主な目的は土壌の物理構造的改善です。土の中の微生物活動を活発にするために、無生物の餌として投入する訳です。

畑の中で運搬車やSSを動かしているとどうしても土は固く閉まってしまいます。そうすると根の成長、特に細根の成長が阻害され、結果として、土壌中にたっぷり養分があっても吸収されなくなりブドウの成長が阻害されてしまいます。

こうならないために土の中の微生物に頑張ってもらいます。
微生物活動が活発になると、微生物が出す物質が土壌の粒子と粒子を結びつけ、団粒ができます。土壌が団粒化すると、団粒内外に隙間ができて保水性、通気性、排水性が良好になります。

肥料まきにはこれを使います。

有機物施用時の注意点

有機物の施用で注意しなければいけないことが何点かあります。
一つは、有機物肥料の中にも、肥料成分が含まれると言うこと。これら有機物に含まれるケミカル成分量を踏まえた上で、有機物を施用する必要があります。あげ過ぎ注意ですね。
二つめは、完熟した堆肥を使うこと。発酵しきった堆肥を使うと言うことです。未熟な堆肥の中には、思わぬ病原菌が混じっていたり、未熟有機物が分解される際に土の中のチッソを消費してしまいチッソ飢餓を起こしてしまう可能性があります。

有機物の種類

有機物と言ってもいろいろ種類があります。
牛糞堆肥、鶏糞堆肥、などなど。それぞれの一般的な堆肥に含まれる肥料成分の含有量をまとめたものが以下。同じ堆肥といっても、数倍のばらつきがあります。これらを頭に入れて、他の化学肥料の量を調整し、過剰になり過ぎないように注意が必要です。

基礎からわかるおいしいブドウ栽培 より引用

我が家では、エコマッシュ(きのこ培地発酵堆肥)、菜種粕、稲藁、を使用してます。
効果が出てくるのは雪が溶けて気温が上がって微生物が活発になる春先と思います。しっかりと塊がたくさんのフカフカの土になっているか楽しみに待ちたいと思います。

それでは!

次シーズンに向けて肥料まき Spreading Fertilizer for Next Season

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