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植物ホルモン “エチレン” Plant hormone “ethylene”

参考文献:果樹園芸学の基礎

果樹の成長と植物ホルモン Fruit Growth and Plant Hormones

エチレンの生理作用, 成熟促進

エチレン(ethylene)は前記の4種類のホルモンとちがい,気体である。基本的な生理作用は,エチレンの濃度が高まるにしたがって,①縦方向の伸長が抑制され,②横方向の肥大が促進され,③重力屈性を消失して横向きに倒れる,という三重反応に代表される成長抑制であり,オーキシンの作用に拮抗することが多い。

果樹園芸学の基礎 より引用

エチレンの代表的な作用は果実の成熟促進で,クライマクテリック型果実の成熟ホルモンと考えられている。また,離層(abscissionlayer)形成促進作用があり,葉や果実などの離脱に直接関与している。
エチレンは気体のため,バナナの追熟室など密閉可能な場所で果実の追熟促進に利用されているが,圃場では植物に吸収されると分解してエチレンを発生するエテフォンが開発利用されている。
一方,エチレン作用を阻害する1-MCP(1ーメチルシクロプロペン:1-methylcyclopropene)は.貯蔵性や日持ち向上に利用されている。

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