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発芽と新梢生長 根の発達と養分吸収 Root development and nutrient absorption

発芽の時期、地上では起きていることが目で見てわかりますが、目に見えない地中では何が起こっているのでしょうか?

参考文献:最新農業技術果樹 vol.8

根の発達と養分吸収

ブドウの苗木を水耕で育てて、各養分を一定期間だけ欠如させ、花穂、果実の発育と新梢の生長を比較したデータがあります。発芽期前後の各栄養欠如の影響を見ると、窒素とカリは12月から4月までかけても影響はないが、5月まで与えないと新梢の生長と花穂の発育が鈍ります。しかし、リン酸は4月まで欠けると花穂の発育が悪くなます。
これらの無機物は活発に細胞の分裂と肥大を行なっている茎の先端や幼葉、花穂に送られ細胞の構成材料として使われ、ねの発達自体にも使用されます。
貯蔵養分で賄われる炭水化物と異なり、発芽や新梢生長に使われる無機養分は根からの吸収に依存しているのです。

最新農業技術果樹 vol.8より引用

根での植物ホルモンの生産

このほかにも、根の中で特に新梢の初期生長や花穂の発育を促す植物ホルモンが生産されていることが知られています。ゼアチンなどのサイトカイニン物質で、これらが茎の生長点や花穂に送られることによって、栄養分を活発に引き込み、細胞分裂を促すことによって新梢や花穂の初期生育を可能にしています。

地下の根の活動が、文字通り園の下から春の芽生えと新梢生長を支えているのです。

発芽と新梢生長 貯蔵養分の利用 Use of stored nutrients

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