2022年は過去に例のない早い梅雨明けの年となりました。病害虫防除の面では、繁殖のリスクが減って有難いのですが、経験がない早い梅雨明けなので、何が起こるかわからない不気味さがあります。
参考文献:基礎からわかる おいしいブドウ栽培 [ 小林和司 ]
梅雨時期は病気、害虫の繁殖を食い止めるべし
6月に入ると、べと病やうどんこ病、黒とう病などの発生が多くなり、晩腐病の感染も継続する。害虫ではスリップス類とカイガラムシ類の発生時期となる。
初期防除のタイミングを逃すと、その後の防除が困難となるので、予防散布に心がける。また、病害の多くは雨滴によって伝染するので、カサかけや袋かけはできるだけ早めに行なうようにする。袋かけ直前にはスリップスやうどんこ病の防除薬剤を散布し、袋を留める際には雨滴やスリップスが侵入しないようしつかりと留める。
梅雨明け後はスリップス類の密度は急激に高まるので、防除薬剤は棚上の新梢にもかかるようにしっかりと散布する。