シャインマスカットの魅力、一つは皮ごと食べられること、もう一つは独特な爽やかな香り。
シャインマスカットの香りについて調べてみました。
マスカット香の正体、リナロール
文献によると、シャインマスカットがシャインマスカットたるゆえんの香気成分は
- ヘキサナール (草の香り)
- トランス-2-ヘキサナール (青葉の香り)
- リナロール (花の香り)
これらの香気成分が絡み合って、シャインマスカットの香りを作り出しているのですが、
この中で、香りの閾値が一番低いのがリロナール。最も感じやすいのがリロナールの香りになります。
実際、リナロールの標準品の香りはシャインマスカットの香りとよく似ているそうです。
シャインマスカット香の維持には10度がいい
このマスカット香、なるべく長持ちさせたものです。
貯蔵温度ごとのリナロール含量の変化のデータを取ったものがありました。
果実を異なる温度(0, 2, 5, 10度)で貯蔵してリナロール含量の推移をみたところ、10度で最もリナロールの減少がゆるやかでした。
低い温度の方が香りが維持されそうなイメージありましたが、低温では香りの減少が早く、10度くらい(収穫時期の外気温くらい)が香り維持にはいいようです。
低温貯蔵で減少した香りの回復
低温は香りの維持には適しませんが、収穫後のブドウを長持ちさせるには0度前後の低温貯蔵が欠かせません。
香りがなくなっっちゃうじゃん!と心配になりますが、香りの回復に関するデータもしっかり取得してありました。
0度保存で減少した香りの回復の方法は簡単で、10度での保持。この処理でリナロール含量がある程度回復します。
香りはシャインマスカットの大事な魅力。
冬シーズンにシャインマスカットをお買い求めの際は、室温にしばらく晒してから食べるのがおすすめです。