大雨が降ると。果粒へもその無図が供給されます。特に、成熟期になると果皮が弱くなるので、急に水が供給されると裂果が起きやすくなるので要注意です。
参考文献:新版 ブドウの作業便利帳
園内に雨水を入れない
ハウス栽培でも、平坦地の連棟ハウスで谷樋がないか、一部被覆栽培などでは谷間部分から雨水が園内にはいる。谷間から雨水が落ちるようなハウスでは、ものすごい量の雨水になる。こうしたハウスでは、地面に溝を掘ってビニルを敷き、雨水を園外に出す。屋根型ハウスやアーチ型連棟ハウスで、谷間に樋が設置されていれば問題ない。また、ハウスの周囲に溝を掘って、周囲から園内にはいる水を遮断することも大切である。
果皮を強くする
もう一っ大事なことは、果皮を強くすることである。デラウェアやナイヤガラなど、二倍体品種であれば、ゆるい房をつくるようにすればよい。若いときから果粒がふれ合うと、ふれ合った部分の果皮が弱くなり、そこから裂果がおこりやすい。着色期ころからふれ合うくらいがちょうどよい。大粒系品種でも密着すぎると裂果する。品種のちがいや房のつくり方など、自園に合った着粒密度をみつける努力が必要だ。
ブドウの果皮は成熟するにつれて弱くなるので、果粒肥大第III期の肥大がよすぎると裂果がおきやすいのは、果皮が弱くなるからである。とくに、この時期に窒素が効きすぎると果皮が弱くなり裂果しやすくなる。果粒肥大第I期の肥大を促進させ、後半はやや抑え気味にすると果皮は強くなる。